いまの旬:オフシーズン来季のブルーベリー狩りは例年4月上旬からお取り寄せ 286商品品種図鑑 146品種掲載農園 726園

ブルーベリーの挿し木での増やし方|休眠枝挿し(3月)と緑枝挿し(6〜7月)

ブルーベリーの挿し木を、休眠枝挿し(2〜4月)と緑枝挿し(6〜7月)に分けて手順を解説します。穂木の選び方、用土、水やり、鉢上げの方法、枝の年齢による活着率の違い、失敗しやすい点とよくある質問もまとめました。

増やし方

ブルーベリーは接ぎ木をしなくても、挿し木でそのまま親と同じ品種が育ちます。冬の剪定枝を使う「休眠枝挿し」と、初夏の新梢を使う「緑枝挿し」の2通りがあり、初心者には休眠枝挿しの方が成功しやすいとされています。このページでは、それぞれの時期、手順、管理、失敗しやすい点をくわしく説明します。

2つの方法を比べる

休眠枝挿し緑枝挿し
時期採穂2〜3月、挿す3月〜4月中旬6〜7月(東京では5月下旬から夏)
穂木前年に伸びた充実した1年枝春に伸びた新梢で、伸びが止まり先端が固まり始めたもの
長さ10〜13cm、太さ5〜6mm10〜12cm
葉なし(休眠中)上部2〜3枚だけ残し、大きい葉は半分に切る
発根までの目安約2か月(温室の例)約1〜2か月
管理のむずかしさやさしい水を切らさない管理が必要

休眠枝挿し(採穂2〜3月、挿す3月〜4月中旬)

手順(ステップ別)

  1. 冬の剪定枝から、花芽のない部分を選んで挿穂の長さに切る。品種名のラベルを入れる
  2. すぐに挿さないときは、薄いポリ袋で包み、上下を間違えないように冷蔵庫の扉などで保存する
  3. 挿す前に水を入れた容器に約1時間つけて吸水させる
  4. 用土を容器の8分目ほど入れ、平らにして水で湿らせる。複数挿すときは約5cm間隔にする
  5. 割り箸で挿し穴をあけ、挿穂の基部を斜めに切ったものを約2分の1の深さまで挿す
  6. 明るい日陰か屋外の明るい場所に置き、乾かさないようにする

挿穂の基部はよく切れるはさみで斜めに切ります。枝が硬く斜めに切りにくいときは、輪郭を軽く削り落とす方法もあります。

時期の目安

温室では3月初めごろから、露地ではサクラの花が散るころから挿す例があります。秋田県の試験では、3月下旬に枝をとり、4月中旬に挿しています。温室で3月に挿した例では、約2週間後に芽が伸び始め、約2か月で発根を確認しています。この間の温度は最低約15℃、最高約35℃でした。

緑枝挿し(6〜7月)

手順(ステップ別)

  1. 新梢を5〜6枚の葉がついた長さで切り取り、切り口を乾かさないようすぐ水を入れた容器に入れる
  2. よく研いだ刃物で、基部を斜めに切り、先端も切り返して整える
  3. 下の葉を取り、上の2〜3枚を残す
  4. 湿らせた用土に、1〜2節が埋まる程度の深さで挿す
  5. たっぷり水をかけ、寒冷紗などで覆って、日当たりと風通しのよい場所に置く
  6. 毎日の水やりを欠かさない。ポリ袋で覆い湿度を保つ方法もあり、その場合は日陰に置いて毎日霧吹きをする

枝の年齢による違い(秋田県の試験)

27年生の‘ブルーレイ’から採った枝を、4月中旬に10.5cmの黒ポリ鉢に1本ずつ挿した試験の結果です。ピートモスと鹿沼土を1対1で混ぜた用土を使っています。

枝の年齢活着率ようす
1年枝88.5%最も高い
2〜5年枝74.0%十分に高い水準
6〜12年枝76.5%葉芽がほとんど見られず、皮の部分から赤い小さな芽が出て伸びた

どの年齢の枝でも、発根促進剤は特に必要ないとされています。屋外で覆いをせず、雨の日以外はほぼ毎日水を与えた試験です。

1年の作業スケジュール

時期作業
12〜2月冬剪定で出た枝から穂木を選ぶ。ラベルを付けて冷蔵庫の扉などで保存
3月〜4月中旬休眠枝挿し。屋外の明るい場所に置き、ほぼ毎日水やり
5月〜6月芽が伸び始める。新梢が固まる頃に緑枝挿しの準備
6〜7月緑枝挿し。寒冷紗で覆い、水を切らさない
挿してから2か月以降緩効性肥料を少量与える
翌年3月鉢上げ

挿したあとの育て方

新芽が伸びてきたら、薄めた液体肥料を与えながら、少しずつ日光に慣らします。新梢が固まるまでは水切れに特に注意します。発根までの水やりに、薄めた活力剤を2〜3日に1度使う方法も紹介されています。なお、発根促進剤のルートンは農薬なので、活力剤と併用しないよう注意している解説もあります。

発根率を上げるコツ

ポイント理由
節間が詰まった日なたの枝を選ぶ養分が充実し発根しやすい
切り口はよく切れる刃物で斜めに導管をつぶさない
用土は必ず酸性(ピートモス主体)ブルーベリーの根は酸性土でしか伸びない
ラベルに品種名と日付複数品種を挿すと必ず混ざる
切り出した枝をすぐ水につける乾かすと枯れる

鉢上げのしかた

育苗箱やプランターで挿した場合は、翌年の3月に鉢上げします。ポリポットに直接挿した場合はそのまま育て、植え付け適期の12月〜3月に鉢植えや地植えにします。

  1. 12cm以上のポリポット、または4号鉢ほどの鉢を用意する
  2. 鉢底石を入れ、用土を約3分の1まで入れる
  3. 新しい根を切らないように苗を入れ、根を広げて用土を足す
  4. 鉢底から水が出るまでたっぷり与える

用土はピートモス7に鹿沼土3の配合の例があり、pH4.3〜5.3の強酸性が適しています。肥料は、置き肥として油かすのペレットを置く例もあります。

失敗しやすい点

挿し木苗が育つまで

挿し木苗は1年で1年生苗、2年で2年生苗の大きさになります。休眠枝挿しは、ポット上げ後に同じ年のうちに大きく育つという利点も報告されています。収穫までの年数は鉢植えから収穫までの年数、植え付けは鉢植えの植え付け、地植えの植え付けで説明しています。

よくある質問

Q. 発根促進剤は必要ですか?

A. 秋田県の試験では必要ないとされています。使う例もありますが、必須ではありません。

Q. 剪定した枝をそのまま使えますか?

A. 2〜3月上旬に剪定した枝を貯蔵せずにそのまま挿して発根した例があります。保存するときは冷蔵庫の扉にラベルを付けて保管します。

Q. どの枝が一番よいですか?

A. 前年に伸びた充実した1年枝です。古い枝でも根づきますが、1年枝の方が確実です。

Q. 肥料はいつから与えますか?

A. 発根が始まる、挿してから2か月以降に緩効性肥料を少量与えます。

Q. 苗を買うのと比べてどうですか?

A. 挿し木は手間と時間がかかります。すぐ育てたい方は苗の選び方・買い方をご覧ください。

登録品種(品種登録された新品種)は自家用であっても増殖や譲渡が制限される場合があります。品種図鑑で品種の権利状況を確認してから増やしましょう。
本記事は公的機関・種苗会社・園芸情報サイトなどの公開情報をもとに作成しています(2026年10月時点)。数値は目安であり、品種・地域・土壌により異なります。農薬を使用する場合は必ず登録内容とラベルをご確認ください。

参考になる動画

【あなたも成功できる】ブルーベリーの挿し木方法とよくある失敗の原因 — 園芸農家イシヅキちゃんねる

ブルーベリーの挿し木(緑枝挿し) — 福田俊

ブルーベリー栽培 【重要】挿木した木を大きくする剪定 2年目3年目 鉢植えの冬剪定方法はすぐ終わります。 — 亀吉の罠日誌

参考情報

あわせて読みたい

品種の選び方

初心者が育てやすいブルーベリー品種の選び方

初心者が育てやすいブルーベリー品種を、当サイトの品種図鑑の栽培難易度と各品種ページの育てやすさ・耐病性・土壌適応性の記述から選び、系統別の表にしました。注意点も併記し、順位は付けていません。

読む →