ブルーベリーの低温要求量と休眠の研究|暖地で育てるヒント
ブルーベリーが冬に必要とする寒さの量(低温要求量)と休眠、暖かい地域での栽培について、実際に読んだ研究5本を日本語でやさしくまとめました。暖かい地域で育てる方のヒントも、研究の内容にもとづいて紹介します。
読む →ピートモスやもみ殻、樹皮などの培地、鉢の大きさ、ヤシ殻を使った養液栽培について、国内の試験場の研究結果を、数字つきでやさしくご紹介します。鉢の選び方や培地の配合を考えるヒントを、各研究にそえてお届けします。
ベランダや庭で、鉢やコンテナでブルーベリーを育てる方はたくさんいらっしゃいます。鉢は根の広がる範囲が限られるので、用土や鉢の大きさが大切になります。ここでは、植え穴や培地、養液栽培に関する研究を4つご紹介します。
どんな研究? 輸入の針葉樹チップやピートモスの代わりに、地元で手に入る材料を使えないかを調べた研究です。水田から転換した園地で、針葉樹の樹皮ともみ殻を試しました。
わかったこと 針葉樹の樹皮を30cmの厚さに敷いた区は、針葉樹チップ50cmと同等以上に育ち、樹皮のpH調整は要りませんでした。「ティフブルー」の3年生樹の大きさは、樹皮30cmの区で樹高160cm、幅178cmでした。3〜4年目の合計収量は、1本あたり樹皮30cmが5,512g、チップ50cmが3,262g、土植えが1,988gでした。植え穴では、ピートモスともみ殻を体積で1対1に混ぜた用土が、ピートモスのみと有意差のない生育でした。1年生の「オニール」を10Lポットで育てた2年目の樹高は、混合61.2cm、ピートモスのみ62.8cmでした。この混合で、ピートモスの購入費は半分になります。また、樹皮30cmとピートモス・もみ殻の植え穴の組み合わせでは、土の水分を示すpFが無かんがいでも2.4以下に保たれ、かん水の有無で新梢の伸びに有意な差はありませんでした。ただし、小さい根鉢や畑への直接植えでは、1年目の乾燥期にかん水が必要な場合があると、報告されています。
家庭で育てる人へのヒント ヒント: ピートモスの一部をもみ殻で置き換えても、この試験では生育に有意な差が出ませんでした。培地の割合を考えるときの参考になります。
どんな研究? 北海道で、植えてから数年の幼木を早く大きくする方法を調べた研究です。苗づくりの鉢の大きさ、培地、植え穴の大きさと詰める材料を比べました。
わかったこと 苗を育てる培地は、ピートモスの割合が高いほど新梢と樹冠が大きく育ち、ピートモスのみが最もよい結果でした。鉢が大きいほど新梢の伸びも増えました。ピートモスのみの培地では、15cm鉢で樹冠体積0.25㎥・新梢の総長151cm、20cm鉢で0.53㎥・207cm、30cm鉢で0.75㎥・218cmでした。植え穴は、標準の48Lより108Lや216Lのほうが初期の生育がよくなりました。穴をピートモスだけで埋めたほうが、半分を土にするより、3年目の樹の育ちと収量がよくなりました。樹冠体積が0.1㎥以上の苗は、育てる期間を1年以上短くしました。ただし、0.4㎥を超える苗では、樹冠の広がりが頭打ちになりました。報告書では、穴は100L以上、ピートモスを詰めること、マルチをすること、乾かしすぎないこと、最初の2年は花を取ることが勧められています。
家庭で育てる人へのヒント ヒント: 鉢は大きいほど新梢がよく伸びる結果でした。鉢植えで大きく育てたいときは、植え替えのときに一回り大きい鉢を選ぶのが一案です。
どんな研究? ハイブッシュの4品種(シエラ、バークレイ、デニースブルー、コビル)を、ハウス内の養液栽培(鉢にヤシ殻、大塚A処方の培養液、マルハナバチ受粉)と、露地で比べた研究です。
わかったこと 養液栽培の株は、露地より早い時期に樹冠が大きく、新梢の総長も多くなりました。栽培は鉢にヤシ殻を入れ、大塚A処方の培養液を与え、受粉はマルハナバチで行う方法です。植えてから早い時期に収穫でき、1本あたりの累積収量も養液栽培のほうが多くなりました。糖度は全品種で養液栽培のほうが高く、果実の重さが大きくなったのは「シエラ」のみでした。著者らは、養液栽培では露地より1〜2年早く本格的な収穫に達すると見積もっています。一方、設備費が高く、経営費が大きく増える点も指摘されています。(資料の文字が一部読み取りづらかったため、数値は載せていません。)
家庭で育てる人へのヒント ヒント: ヤシ殻を使った鉢での養液栽培が、早い生育と高い糖度につながった例です。ただし、設備や管理には手間と費用がかかります。
どんな研究? ハイブッシュの生育がよい園地と悪い園地を4園ずつ選び、土の硬さ(容積重)、すき間の割合(孔隙率)、pH、炭素量などを比べました。ピートモスの植え穴への使用や、植えた後の有機物マルチの有無も調べています。
わかったこと 生育のよい園地は、植え付け時のピートモスと、その後の有機物マルチをそろえて使っていました。生育のよい園地では、土が軟らかく、すき間が多く、水もちと水はけがよい傾向でした。土のpHは、2つのグループで明確な差がありませんでした(どちらも約5.9)。報告書では、容積重0.8以下、孔隙率70%以上が目標として示されています。
家庭で育てる人へのヒント ヒント: 鉢でも畑でも、土が軟らかく水はけがよいことが大切だとわかります。ピートモスの配合とマルチを、続けて見直してみましょう。
鉢のサイズと培地の組み合わせを、少しずつ試してみてください。
ブルーベリーが冬に必要とする寒さの量(低温要求量)と休眠、暖かい地域での栽培について、実際に読んだ研究5本を日本語でやさしくまとめました。暖かい地域で育てる方のヒントも、研究の内容にもとづいて紹介します。
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読む →初心者が育てやすいブルーベリー品種を、当サイトの品種図鑑の栽培難易度と各品種ページの育てやすさ・耐病性・土壌適応性の記述から選び、系統別の表にしました。注意点も併記し、順位は付けていません。
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