美味しいブルーベリーの見分け方|完熟のサインは「軸の付け根」と「白い粉」
甘いブルーベリーを見分けるポイントは、色・軸の付け根・表面の白い粉(ブルーム)。ブルーベリー狩りでも買い物でも使える、完熟の見分け方を解説します。
ハイブッシュ系とラビットアイ系では、甘さや皮のかたさ、果汁の量がちがいます。大分県の加工適性の研究などをもとに、生食・ジャム・ジュースなど料理ごとの系統と品種の使い分けを、早見表でわかりやすく紹介します。
ブルーベリーには、たくさんの品種があります。品種によって粒の大きさ、甘さ、すっぱさ、皮のかたさがちがうので、「そのまま食べるならこれ」「ジャムやジュースにするならこれ」という向き・不向きもあります。この記事では、県の試験研究機関の資料などをもとに、ハイブッシュ系とラビットアイ系の味のちがいと、料理での使い分けを紹介します。品種ごとのくわしい説明はブルーベリー品種図鑑もあわせてご覧ください。
日本で育てられているブルーベリーは、大きく次の系統に分けられます。
| 系統 | 収穫の時期(資料の記載) | 味の傾向 |
|---|---|---|
| ノーザンハイブッシュ系 | 6月〜7月に熟す品種が大半(千葉県) | 甘味と酸味のバランスがよい(macaroni) |
| サザンハイブッシュ系 | ハイブッシュ系として6月下旬〜8月上旬(福島県・会津での試験) | 北部系より甘味比が高い品種が多い(福島県) |
| ラビットアイ系 | 7月〜9月に熟す品種が大半(千葉県) | 甘味が強く、皮はかため(macaroni) |
千葉県の果物図鑑によると、ハイブッシュは比較的涼しい地域が向いていて、ラビットアイは比較的あたたかい地域に向いています。品種を組み合わせると、6月から9月まで収穫できるとされています。和歌山県の資料でも、6月中下旬にハイブッシュ系の収穫が始まり、続いてラビットアイ系が8月下旬まで収穫されると書かれています。
系統と料理の向き・不向きを考えるうえで参考になるのが、大分県産業科学技術センターの「県産ブルーベリーの加工適性評価」という研究資料です。この研究では、ハイブッシュ系6品種(ブルークロップ、ジャージー、バークレー、コビル、レイトブルー、ブリジッタ)と、ラビットアイ系3品種(ブライトウェル、ティフブルー、ウッダードデライト)をくらべています。
結果をかんたんにまとめると、次のとおりです。
搾汁率(しぼって取れる果汁の割合)は、ハイブッシュ系が67.5%、ラビットアイ系が81.5%でした(大分県の資料より)。また、糖度はラビットアイ系のほうが高く、酸はハイブッシュ系のほうが多い傾向で、そのまま食べたときの味はラビットアイ系がすぐれると考えられた、とまとめられています。
大分県の研究結果と、各地の資料をもとに、料理ごとの選び方を表にしました。
| 使い方 | 向いている系統の目安 | 理由 |
|---|---|---|
| そのまま食べる | どちらも楽しめる。甘さ重視ならラビットアイ系、甘さとすっぱさのバランスならハイブッシュ系 | ラビットアイ系は糖度が高く酸が少ない傾向(大分県) |
| 粒を残すジャム・シロップ漬け | ハイブッシュ系 | 皮がやわらかく、果肉のざらつきが少ない(大分県) |
| 冷凍してそのまま使う | ハイブッシュ系 | 食感がよく、形を残す使い方に向く(大分県) |
| ジュース・ピューレー | ラビットアイ系 | 果汁がたくさん取れる(大分県) |
| お菓子のトッピング | 粒が大きくそろったもの | 見た目がきれいに仕上がる |
ただし、これは「どちらがより向いているか」という目安です。栃木県の農業試験研究の資料では、試験した品種はどれも生食用の品質として実用上問題がなく、ジャムに加工したときの品質もどの品種も実用上問題ないとされています。手に入ったブルーベリーで、気軽にいろいろ作ってみてください。
macaroniの品種解説では、ノーザンハイブッシュ系は「実は大きめで皮が薄く、種が小さいため食べやすい」ものが多く、甘味と酸味のバランスがとれた味だと紹介しています。サザンハイブッシュ系は、ノーザンハイブッシュ系よりも酸味が少なく、甘味をしっかり感じられるとしています。
福島県農業総合センターの試験では、ハイブッシュ系の中で「シャープブルー」「サンシャインブルー」などの食味がすぐれ、「シャープブルー」「ネルソン」「チャンドラー」「ダロウ」が品質のすぐれた品種として挙げられています。チャンドラーは一粒重が4.8gで、試験した中でいちばん大きかったそうです。
皮がやわらかいハイブッシュ系は、粒を残したジャムや、ヨーグルトにのせるソースに向いています。酸味がほどよくあるので、砂糖を加えて煮ても、甘いだけの味になりにくいのも使いやすい点です。
ラビットアイ系は、7月から9月ごろに熟す品種が多い系統です(千葉県)。macaroniでは、実が小さめで皮はかためだが、濃厚な甘味があると紹介されています。福島県の試験でも、北部ハイブッシュ系より甘味比が高い品種が多い傾向だったとされ、8月中旬以降に収穫できる品種として利用価値が高いとまとめられています。
皮がややかためなので、ミキサーにかけるスムージーやジュース、こしてなめらかにするピューレーに使うと、皮の食感が気になりにくくなります。大分県の研究で果汁が多く取れるとされたのも、この使い方に合っています。
料理の見た目を左右する紫色と、冷凍したときの汁の出やすさについても、大分県の研究で調べられています。
品種名がわからないときは、とれた時期がひとつの手がかりになります。千葉県の図鑑のとおり、6〜7月に多く出回るのはハイブッシュ系、7〜9月はラビットアイ系の品種が多くなります。お店や農園で品種名が書いてあれば、メモしておくと次に選ぶときに役立ちます。
品種のちがいは、実際に食べてみるのがいちばんわかりやすい方法です。和歌山県の資料では、生のブルーベリーは「一度に3〜4粒を口に放り込んで食べるのがお勧め」と紹介されています。1粒ずつだと酸味が強く感じる品種も、何粒かまとめて食べると、甘味と酸味がまざって味がわかりやすくなります。
ブルーベリー狩りの農園では、何種類もの品種を育てているところがあります。同じ日に系統のちがう木をくらべてみると、粒の大きさ、皮のかたさ、甘さのちがいがよくわかります。食べてみて「これはそのまま」「これはジャムに」と自分で決めるのも楽しいですよ。農園では品種名の札が木についていることもあるので、気に入った品種を見つけたら名前を覚えておきましょう。
甘いブルーベリーを見分けるポイントは、色・軸の付け根・表面の白い粉(ブルーム)。ブルーベリー狩りでも買い物でも使える、完熟の見分け方を解説します。
同じブルーベリーでも品種によって甘さや酸味、粒の大きさはさまざま。多品種を栽培する農園なら、食べ比べという特別な楽しみ方ができます。
同じブルーベリーでも品種によって甘さと酸味のバランスはさまざま。食べ比べをもっと楽しむための、味の違いの見分け方をまとめました。