ブルーベリー剪定の基本|冬剪定と夏剪定の時期、花芽の見分け方
ブルーベリー剪定の基本を解説します。冬剪定と夏剪定の時期、花芽の見分け方、残す本数と更新の目安、若木と成木の違い、鉢植えの例、よくある失敗とQ&Aを、栽培指針や園芸メーカーの資料をもとに分かりやすくまとめました。
読む →植えて1〜2年目のブルーベリーの花は摘むべきかを、県や大学、種苗会社の資料をもとに解説。花芽を落とす理由、花芽と葉芽の見分け方、摘む時期と方法、実をつけ始める年数の目安、摘んだあとの肥料や摘心の管理までわかります。
ブルーベリーの苗を買ってきたら、さっそく白い花がたくさん咲いた。「せっかくだから実をならせたい!」と思うのは自然な気持ちです。でも、多くの資料では、植えてすぐの若い苗の花は摘み取るようすすめています。この記事では、なぜ花を摘むのか、どうやって摘むのか、いつから実をならせてよいのかを、県や大学、種苗会社の資料をもとにまとめます。
秋田県の資料では、ブルーベリーは植えた年から花が咲くことがあるものの、実をならせると木の生育が悪くなるため、植えてから1〜2年は、つぼみを見つけたらその都度摘み取るよう書かれています。ハイポネックスジャパンの解説でも、植えつけ1〜2年目の幼木は枝先の花芽を切り取って実をつけさせないようにし、見落として実がついた場合はすべて摘果(実を摘むこと)するとしています。
アメリカのオクラホマ州立大学の資料も同じ考え方です。最初の2年間は、枝先にある大きな花芽を取り除いて木を大きく育て、実は3年目の生長期まではならせないようにするとしています。
資料による年数のちがいを表にまとめました。
| 資料 | 花芽・つぼみを摘む期間 | 実をならせ始める目安 |
|---|---|---|
| 秋田県 | 植えてから1〜2年 | ― |
| ハイポネックスジャパン | 植えつけ1〜2年目 | 3年目以降は収穫のための剪定に切りかえる |
| オクラホマ州立大学 | 最初の2年間 | 3年目から |
| コメリ | 幼木の期間(植えてから3年くらい) | 4年目ごろから本格的に |
| サカタのタネ(園芸通信) | 苗木は2、3年収穫をがまんして剪定し、骨格となる枝を作る | ― |
まとめると、植えて1〜2年目(苗が小さければ3年目まで)は花を摘み、3年目ごろから少しずつ実をならせるのが目安です。
植物にとって、花を咲かせて実を育てるのは、たくさんの栄養を使う大仕事です。苗が小さいうちに実をならせると、その分の栄養が実に取られてしまい、枝や根を伸ばす力が足りなくなります。オクラホマ州立大学の資料では、花芽を取り除く目的を「木をより大きく育てるため」「枝や葉の生長をうながすため」と説明しています。
秋田県の資料では、花を摘むだけでなく、植えてから3〜4年は剪定をせずに枝を多く出させ、その後は混んできた古い枝を根元から数本間引く程度にするとしています。若いうちは「枝の数をふやす」ことに力を注ぐ、という考え方です。
最初の数年でしっかりした枝と根を作っておくと、そのあと毎年たくさんの実をつけられる木になります。目の前の数粒をがまんすることが、何年も続く収穫につながるのです。
花を摘むには、まず「花芽」と「葉芽」を見分けることが必要です。KINCHO園芸の資料によると、枝先にある大きく丸い芽が花芽、小さくとがった芽が葉芽です。
| 芽の種類 | 形 | つく場所 | 春に出てくるもの |
|---|---|---|---|
| 花芽 | 大きく、ふっくら丸い | 枝の先端付近 | 花(いくつもの小さな花がまとまって咲く) |
| 葉芽 | 小さく、先がとがっている | 花芽より枝の根元側 | 葉と新しい枝 |
KINCHO園芸のもう一つの資料では、花芽は枝の先端から根元に向かって約3分の1ほどにつき、残りは葉芽になるとしています。また、花芽ができ始める時期は、ハイブッシュ系が7月下旬、ラビットアイ系が8月上旬からとされています。夏から秋にかけてふくらんでくる枝先の丸い芽が、翌年の花芽です。
花を摘むタイミングは大きく2回あります。
LOVEGREENでも剪定の適期は12〜2月の休眠期とされているので、冬の花芽摘みは剪定と一緒に行うと手間が少なくてすみます。また、KINCHO園芸の資料では、苗の植えつけは関東以西なら10〜11月の秋、関東以北なら3月の春がよいとされています。秋や春に植えた苗なら、植えて最初にむかえる春の花から摘み始めることになります。
摘むときは、花芽だけを取り、その下の葉芽や枝を傷つけないように注意します。葉芽から新しい枝が伸びて、木が大きくなっていくからです。剪定の基本は剪定の基本で紹介しています。
花を摘んでいる1〜2年目は、「木を大きくする期間」です。この時期に気をつけたいことをまとめます。
3年目以降は、少しずつ実をならせていきます。ハイポネックスジャパンによると、3年目以降は収穫のための剪定に切りかえ、すべての花芽を切り落とさないよう注意します。KINCHO園芸も、翌年実がつく花芽は枝の先端付近にしかつかないため、すべての枝先を切りつめないよう注意するとしています。
中野区の資料では、3年目以降に収穫できるようになったら、株の様子を見ながら追肥するとしています。ハイポネックスジャパンによると、大玉の品種は3年目以降も実を摘んで、混み合った部分をすっきりさせるとよいとされています。最初から全部の実を残すのではなく、木の大きさに合わせて少しずつ数をふやしていくイメージです。
初めての収穫では、とり時にも気を配りましょう。KINCHO園芸の資料では、実全体が青紫色に色づいたものから順に収穫し、色づいた直後に酸味が残る品種は、完全に色づいてから3日ほどたってやわらかくなったものを収穫すると、酸味がまろやかになるとしています。
実をならせるときは、受粉も大切です。タキイ種苗の資料では、1本では実がつきにくいため、同じ系統の別の品種を2本以上植える必要があるとしています。受粉のしくみは受粉と結実の記事で、品種の組み合わせは品種一覧で確認できます。
多くの資料は「植えてから何年目か」で説明していますが、オクラホマ州立大学の資料では、とくに小さな株では花芽を取り除くことが大切だとしています。LOVEGREENによると、苗木は3号ポットくらいの小さなサイズから売られています。小さな苗ほど、まずは木を育てることを優先しましょう。ある程度育った苗でも、細い枝にたくさん花芽がついている場合は、LOVEGREENにあるように、その枝を短く切って花芽を減らすとよいとされています。
心配いりません。園芸ネットの栽培ガイドでは、花芽は春に伸びた新しい枝の先端につくとしています。サカタのタネの園芸通信でも、ブルーベリーはその年に伸びた枝に花芽がつくと説明されています。花を摘んで木が元気に枝を伸ばせば、そのぶん翌年の花芽がつく枝も増えていきます。
考えられる原因はいくつかあります。まず受粉です。KINCHO園芸によると、ブルーベリーは自分の花粉では実がつきにくく、とくにラビットアイ系ではその性質が強いので、同じ系統の別の品種を近くに置きます。園芸ネットの栽培ガイドでは、虫が受粉を助けるため、花の時期は殺虫剤をさけるよう書かれています。次に剪定です。冬に枝先を切りつめすぎると、花芽ごと落としてしまいます(KINCHO園芸)。この2つを見直してみましょう。
最初の1〜2年の花摘みは少しさみしいですが、そのぶん木はぐんと大きくなります。3年目の初めての収穫を楽しみに、じっくり育てていきましょう。
ブルーベリー剪定の基本を解説します。冬剪定と夏剪定の時期、花芽の見分け方、残す本数と更新の目安、若木と成木の違い、鉢植えの例、よくある失敗とQ&Aを、栽培指針や園芸メーカーの資料をもとに分かりやすくまとめました。
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