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ブルーベリーの主な病気と対策|灰色かび病・斑点病・枝枯れ病・根腐れ・クロロシス

ブルーベリーの病気を症状と時期から見分ける解説です。灰色かび病、斑点病、炭疽病、うどんこ病、枝枯れ病、根腐れ、クロロシスの特徴と、薬剤に頼る前にできる環境づくり、季節ごとの予防ごよみ、よくある質問をまとめました。

病害虫

ブルーベリーの病気の多くは「多湿」「風通し不足」「土のpH上昇」から始まります。薬剤より先に、環境を整えることが最大の予防です。このページでは、症状と時期から病気を見分ける方法と、それぞれの予防・対処を説明します。

症状から見分ける

症状疑う病害時期
花がらにかび、幼果が腐る灰色かび病4〜6月
葉に茶褐色〜赤褐色の斑点、落葉斑点病5月下旬〜10月
葉に輪状の枯れ、落葉バルデンシア葉枯病5月下旬〜7月
葉に白い粉状のかび、葉の変形うどんこ病5月下旬〜9月
熟した実がへこみ、ピンク〜オレンジの粒炭疽病梅雨〜夏
芽出し後に枝先が枯れ込む枝枯れ病3〜5月
新葉の葉脈間が黄色クロロシス(鉄欠乏)春〜夏
葉の黄化、しおれ、新梢の伸び悩み根腐れ(またはコガネムシ幼虫)通年

灰色かび病

開花期から梅雨にかけて、気温15〜25℃で湿度が90%以上の日が続くと発生します。雨の多い年や、風通しの悪い密植の園で出やすい病気です。花がらが落ちずに残り、そこから灰色のかびが広がって幼果が腐ります。

斑点病・バルデンシア葉枯病

斑点病は5月下旬から収穫前にかけて、胞子が風で飛んで広がります。葉に茶褐色の円形〜楕円形の病斑ができ、表面に黒い小さな粒が見えます。進むと早期落葉し樹勢が落ちます。

バルデンシア葉枯病は5月下旬〜7月に出て、ひこばえ(株元から出る枝)の多い品種で目立ちます。葉に褐色の斑点ができ、輪のように枯れて落葉します。

炭疽病

気温25〜30℃の高温多湿の梅雨〜夏に多く、雨粒の水はねで胞子が広がります。熟した果実に小さなへこみができて軟らかくなり、オレンジ色〜淡いピンク色の粒(胞子の塊)が出ます。

うどんこ病

東京都の病害情報では、令和2年5月下旬〜9月に都内の露地や施設の圃場で確認されました。ラビットアイ系のティフブルーなど複数品種で出ています。

日当たり・風通しが悪い場所や、窒素肥料が多すぎる株で出やすいとされています。罹病葉や剪定枝は園の外に持ち出して処分します。東京都の資料(令和3年3月25日時点)では、ブルーベリーの本病に適用のある薬剤は示されていません。

枝枯れ病(フォモプシス菌など)

剪定の切り口や傷、芽から菌が入り、春に芽が動き出した頃に枝先から急に枯れ込みます。前年に実をならせすぎた株や更新剪定を怠った株で目立ちます。

根腐れと白紋羽病

排水の悪い土や、受け皿に水を溜めた鉢で起こります。葉の黄化、しおれ、新梢の伸び悩みが出て、根は黒くなり白い細根が減ります。土のpHが高い(アルカリ性に傾く)場合も発生しやすくなります。

症状はコガネムシ幼虫の食害と似るため、鉢から抜いて根を確認しましょう。白紋羽病の発生園では、株元に有機物のマルチを施さないとされています。

クロロシス(鉄欠乏)

新しい葉の葉脈だけが緑で、葉脈の間が黄色くなる症状です。病気ではなく、土のpHが上がって鉄を吸えなくなった状態です。ラビットアイ系で出やすく、水道水や苦土石灰入りの肥料が原因になります。春〜秋の伸びが盛んな時期に、新梢の先の新葉が黄色くなりますが、新葉が育つにつれ緑になれば問題ありません。

ウイルス病とファイトプラズマ病

葉の赤化・黄化、モザイク模様、奇形が出るウイルス病や、新梢の先端が枯れ込み葉が赤くなるファイトプラズマ病は、アブラムシやヨコバイなどの虫が媒介することがあります。健全な苗を買い、剪定道具は株ごとに消毒し、虫を増やさないことが大切です。症状が重い株は早めに処分して、周りの株への広がりを防ぎます。

病気と間違えやすい生理障害

予防の基本を6つにまとめると

  1. 風通しと日当たり:毎年の剪定で樹冠の中まで光と風を入れる
  2. 清潔な園地:落ち葉、剪定枝、花がら、傷んだ果実は園地の外へ出す
  3. 水はけ:高畝、水はけのよい用土、受け皿に水を溜めない
  4. 土のpH:4.5〜5.3前後に保ち、アルカリ性の資材や水に注意する
  5. 肥料のバランス:窒素の与えすぎは、うどんこ病や肥料焼けの原因になる。肥料の考え方は肥料の与え方を参照
  6. 道具の消毒:剪定ばさみは株ごとに消毒し、ウイルス病などの伝染を防ぐ

鉢植えで気をつけたい病気

鉢植えは土の量が少なく、過湿と乾燥の差が大きくなります。受け皿に水を溜めると根腐れ、葉をぬらす水やりを続けると炭疽病や斑点病が出やすくなります。鉢の置き場所は日当たりと風通しのよい場所を選び、株同士の間隔を空けて並べましょう。鉢の選び方は鉢の選び方も参考にしてください。

見分けに迷ったときの手順

  1. 症状が出ている場所(新しい葉か古い葉か、花か果実か、枝か)を確認する
  2. いつからか、雨の続いた時期だったかを思い出す
  3. 株を鉢から抜く、または株元を少し掘って根を見る
  4. 土のpHを測る
  5. 上の早見表と照らし合わせ、環境を直す対策から始める

季節ごとの予防ごよみ

季節主な対策
春(3〜5月)花がらの除去、風通しの確保、うどんこ病・灰色かび病に注意
夏(6〜8月)炭疽病・斑点病に注意。高温多湿期の根腐れ予防
秋(9〜11月)収穫後の予防散布、落ち葉の清掃、土の点検
冬(12〜2月)剪定、枯れ枝の除去、切り口の保護、土づくり

病気に強い株づくりの基本

薬剤に頼る前に、風通しの良い剪定や水はけの確保など、病気が発生しにくい環境づくりが基本になります。剪定の考え方は剪定の基本と樹齢別の剪定、水はけを含む用土づくりは土づくりとpH、水やりは水やりのコツで説明しています。虫との判別に迷う場合は主な害虫と対策も参考にしてください。

よくある質問

Q. 葉に赤い斑点が出ました。病気ですか?

A. 斑点病の可能性もありますが、実のつけすぎや窒素不足でも赤い斑点が出ます。茶褐色で黒い小粒点があれば斑点病を疑います。

Q. 葉が黄色くなりました。

A. 葉脈が緑で葉脈の間だけが黄色ならクロロシス、全体が黄色でしおれるなら根腐れやコガネムシ幼虫の可能性があります。根の状態を見てください。

Q. 花がらは必ず取る必要がありますか?

A. 灰色かび病は花がらから広がるため、取り除くのが予防になります。

Q. 枝が急に枯れ込みました。

A. 健全な緑の節まで切り戻し、切り口に殺菌剤を塗ります。道具は消毒しましょう。

Q. 病気の葉は庭に埋めてもよいですか?

A. 病葉や剪定枝は園地の外へ持ち出して適切に処分するのが基本です。株元にそのまま残さないでください。

殺菌剤は「ブルーベリー」に登録された製品を、希釈倍数・使用時期・回数などラベルどおりに使用してください。石灰硫黄合剤は枝枯れを助長するとの現場報告もあり、樹勢の弱い株への使用は慎重に。
本記事は公的機関・種苗会社・園芸情報サイトなどの公開情報をもとに作成しています(2026年10月時点)。数値は目安であり、品種・地域・土壌により異なります。農薬を使用する場合は必ず登録内容とラベルをご確認ください。

参考になる動画

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