いまの旬:オフシーズン来季のブルーベリー狩りは例年4月上旬からお取り寄せ 286商品品種図鑑 146品種掲載農園 726園

ブルーベリーの12月の作業|冬剪定と寒肥、休眠期の管理

12月のブルーベリーの作業を、冬剪定の考え方と樹齢別の違い、基肥(寒肥)の施し方、水やりと冬越し、病害虫の見直しまで、鉢植えと庭植え別に解説。公的機関の資料に基づく月ごとの具体的な作業を、チェックリスト付きでわかりやすくまとめています。

月別作業

12月のブルーベリーは、ほとんどの地域で葉を落とし、休眠期の真ん中に入ります。中野区の資料では、12〜2月が葉を落とす休眠期で、冬剪定の適期とされています。12月は、剪定と寒肥の準備を落ち着いて進められる月です。ただし、剪定の仕方を間違えると翌年の実が減りますので、切る枝と残す枝を事前にしっかり確認しましょう。この記事では、12月の具体的な作業に絞って説明します。冬全体の流れは秋冬の管理をご覧ください。

12月の作業チェックリスト

冬剪定のやり方

中野区の資料では、冬剪定は休眠期の12〜2月に行い、「枝先に花芽が付くので切り詰めない」と明記されています。取り除く枝は、枯れ枝、病害虫の被害を受けた枝、混み合った枝、交差する枝です。金沢市の講座資料でも、必要な枝と不要な枝を見分け、不要な枝は残さず、日光が均等に入るように樹形を整えるとあり、植木のように刈り込む形の剪定は実がつきにくいと注意しています。

剪定の考え方は、樹齢によって異なります。資料にある内容を整理すると次のとおりです。

樹齢・状態剪定の考え方
植え付け後1〜3年目ごろ北海道の指針では、定植後2年間は花芽を切除し、結実させない。それ以外の剪定は不要で、枝が混んできたら地際から間引く
植え付け後3〜4年秋田県の資料では、剪定せず枝を多く出させる。その後は、混んだら古い枝を根元から数本間引く程度
植え付け後4年目ごろからホームセンターの解説では、冬は新しい枝の先を切り、短い結果枝を出させる。切り詰めない資料もあるため、迷う場合は間引き中心にする
成木北海道の成績概要書では、主軸枝が5年を超えると生産性が下がるため、間引きを組み合わせる。成木の剪定は慣行の方法で行う
樹勢が落ちた成木北海道の成績概要書に、地上50cm程度で一度に刈り込む方法が示されている(時期は春)

地域によって剪定時期が異なる点にも注意が必要です。山口県の栽培指標では整枝・剪定は1〜2月(休眠期)、東京都の試験では3月上旬に剪定しています。このように剪定の時期は資料や地域で幅があります。お住まいの地域の農業試験場や普及センターの情報も合わせて確認してください。切り方の基本は剪定の基本、樹齢別の詳しい説明は樹齢別の剪定で解説しています。

基肥(寒肥)の施し方

長野県の資料は、基肥は休眠期(11月〜3月)に施すのが基本で、急激に溶けない肥料を使うよう勧めています。金沢市の講座資料では、落葉後〜3月ごろに8-8-8程度の化成肥料を施す例を示し、速効性肥料や油かすなどの有機質肥料も使えるとしています。ただし、生の有機質肥料は発酵臭に注意が必要で、「肥料のやりすぎは無肥料より危険」と強調されています。中野区の資料は、寒肥を2月に施すとしています。

家庭栽培では、ブルーベリー専用の肥料を、製品の表示量どおりに、鉢の縁に近いところか株の周囲に施すのが安心です。若木は少なめにします。秋田県の資料では、成木になってからの施肥量の目安は、窒素量で10aあたり3〜7kg(1樹あたり小さじ1杯程度)です。土をアルカリ性に傾ける肥料は避けましょう。詳細は肥料の与え方へ。

年間の施肥配分の考え方

寒肥は年間の施肥の一部です。公的資料に出ている配分をまとめると、次のようになります。数値は10aあたりの農園向けの基準ですが、「年に何回に分けるか」という考え方は家庭栽培でも参考になります。

資料配分の例
東京都(ティフブルーの調査)窒素・カリは基肥(3月)に2/3、礼肥(8月)に1/3。リン酸は全量を基肥(3月)に施す。施肥基準はN-P2O5-K2O=6-5-5kg/10a
山口県(加工用栽培の指標)年間の施肥量は成木で窒素・リン酸・カリ各5.00kg/10a。礼肥はラビットアイ系で年間量の25%
長野県成木(7〜8年生以降)で窒素7kg/10a程度。基肥は休眠期(11月〜3月)
秋田県成木で窒素3〜7kg/10a(1樹に小さじ1杯程度)。植えて2〜3年は春先にごく少量

この表で分かるのは、基肥(休眠期から春)を中心に、礼肥を一部に加えるという流れです。12月に寒肥を施す場合も、秋にお礼肥えをどれだけ与えたかを思い出して、全体の量を考えましょう。

樹齢の区分を知っておく

剪定や施肥の量は樹齢で変わります。北海道の成績概要書では、順調に育った場合の目安として、幼木期は定植後約3年目まで、若木期は4〜7年目ごろ、成木期は8年目ごろ以降とされています。ご自分の株がどの段階かを把握してから、冬の作業に取りかかりましょう。

12月の植え付け・植え替えは

山口県の栽培指標では、11〜12月の作業として苗木の定植が挙げられており、定植直後は十分に灌水します。一方、北海道の指針や秋田県の資料のとおり、寒冷地では春先まで待つのが安全です。鉢植えの土の入れ替えは2年ごとが目安(中野区)で、用土はpH5.0前後の酸性にします。植え付けの手順は鉢植えの植え付けと庭植えの植え付けにあります。

水やりと冬越し

休眠期でも、鉢植えは土が乾き切らないよう管理します。秋田県の資料にあるように、冬の間に保管している苗でも、根が乾かないよう時々水を与えます。庭植えは、雨や雪が降る地域では通常、特別な水やりは不要ですが、乾燥した晴天が続く場合は確認しましょう。水やりのコツも合わせてご覧ください。

耐寒性は系統で差があります。宮城県の資料では、ラビットアイ系は北部ハイブッシュ系より耐寒性が劣り、山間地や冬に北西風が直接当たる地域では導入を控えるよう書かれています。北海道の資料では、2017年は凍害が多発した年とされており、寒冷地では冬の被害が現実にあることが分かります。雪の重みで枝が折れる心配がある地域では、小さい木は支柱に枝を縛りつけ、成木は全体を縄で束ねておくとよいです(秋田県)。冬の対策の全体像は秋冬の管理で説明しています。

病害虫は休眠期に見直す

葉が落ちている12月は、枝や幹の状態を観察しやすい時期です。ミノムシは、ホームセンターの解説では早春に目に見えるものを手で取るとされ、放置すると葉を食べ、樹皮をかじり、まれに株を弱らせることがあるとされています。冬剪定のときに、枝にぶら下がった袋状のものがないかも確かめておきましょう。病気や害虫の種類は病気対策と害虫対策にまとめています。

鉢植えの人へ

庭植えの人へ

前後の月へ

前の月は11月の作業、次の月は1月の作業です。1年全体の流れは年間カレンダーで確認できます。

本記事は公的機関・種苗会社・園芸情報サイトなどの公開情報をもとに作成しています(2026年10月時点)。数値は目安であり、品種・地域・土壌により異なります。農薬を使用する場合は必ず登録内容とラベルをご確認ください。

参考情報

あわせて読みたい

品種の選び方

初心者が育てやすいブルーベリー品種の選び方

初心者が育てやすいブルーベリー品種を、当サイトの品種図鑑の栽培難易度と各品種ページの育てやすさ・耐病性・土壌適応性の記述から選び、系統別の表にしました。注意点も併記し、順位は付けていません。

読む →