ブルーベリーの1月の作業|冬の剪定と雪対策、肥料の準備
ブルーベリーの1月は休眠期。冬の剪定のコツ、雪の多い地域の枝折れ対策、肥料の準備を、家庭栽培(鉢植え・庭植え)の方向けに、自治体や農業試験場などの公開資料をもとに、わかりやすくていねいに解説します。
読む →10月のブルーベリーの作業を、植え付け・植え替えの時期の決め方、用土と植え穴、若木の花芽の扱い、雪国の冬囲いの準備まで、寒冷地と暖地の違いも含め解説。公的機関の資料に基づく月ごとの具体的な作業を、チェックリスト付きでわかりやすくまとめています。
10月のブルーベリーは、葉の色づきが始まり、株が少しずつ休む準備に入る時期です。山口県の栽培指標では9〜10月が「秋枝伸張」の時期、11〜12月が「紅葉・落葉期、休眠期」とされています。10月は作業が少ない一方で、植え付けや植え替えを「いつ行うか」の判断が分かれる月です。この記事では、10月の具体的な作業を、寒冷地と暖地の違いも交えてまとめます。秋冬全体の考え方は秋冬の管理をご覧ください。
ブルーベリーの植え付け時期は、公的な資料でも書き方が分かれます。整理すると次のとおりです。
| 資料 | 植え付け時期の書き方 |
|---|---|
| 秋田県(植え付けまで) | 晩秋から春、根の活動が止まっている時期が適する。ただし晩秋植えは雪で枝が折れる心配があり、涼しい小屋などで冬越しさせて雪解け後に植える方法も示されている |
| 北海道立総合研究機構(幼木期の栽培指針) | 定植は春先の休眠期。秋植えは凍害に遭う危険がある |
| 山口県(栽培指標) | 定植は春または秋。11〜12月の作業として苗木の定植が示されている |
| 金沢市(鉢植えの講座資料) | 植え付けは秋〜春頃 |
この表から言えるのは、暖地では秋(落葉が始まる頃から)の植え付けが可能、寒冷地や積雪地では春まで待つのが安全ということです。10月はまだ葉が付いていて根も動いているため、「植えられる地域では早めの秋植えのスタート」と考えるのは自然ですが、資料の多くは落葉期から休眠期にかけて(11〜12月、あるいは春先)を中心に挙げています。迷ったら、植え付けは11月以降か春にして、10月は準備に充てると安心です。
寒冷地でラビットアイ系を選ぶ際には注意が必要です。秋田県の資料では、秋田のような寒い地域ではラビットアイ系は冬の凍結による傷みで生育や結実が不安定になるため向かないとされ、宮城県の資料でも、ラビットアイ系は北部ハイブッシュ系より耐寒性が劣り、山間地や冬に北西風が直接当たる地域での導入は控えるよう書かれています。10月に苗を選ぶ人は、まず自分の地域に合う系統かどうかを確かめましょう。品種選びは収穫時期の違いも手がかりになります。
庭植えの手順は、秋田県の資料に具体的な数値があります。植え穴は半径約40cm、深さ約20cmとし、ピートモスをできるだけ多く入れます。北海道の幼木期の指針では、植え穴は60cm四方×深さ30cm以上、湿らせたピートモス100L程度を用いるとされています。いずれも、掘り上げた土だけではなくピートモスを十分に使う点が共通しています。ピートモスは事前によく湿らせておきます。乾いたまま使うと根が乾いて生育に悪影響が出るためです。
土の酸度は、ハイブッシュ系でpH4.0〜5.2程度(秋田県)、pH4.3〜4.8(長野県)、pH4.0〜5.0(ホームセンターの解説)と、おおむね強い酸性が目標です。野菜畑だった場所などはpHが高くなりがちなので、酸度の調整が必要だと秋田県の資料にあります。庭植えの詳しい手順は庭植えの植え付け、鉢植えは鉢植えの植え付けで紹介しています。
植え付け後の水やりも忘れずに。山口県の資料では、定植直後は十分に灌水するとされています。北海道の資料では、株元が乾かないよう、定植1年目は特に注意するよう書かれています。根が張るまでは支柱を立てて結束するという記載もあります。
鉢の大きさについては、中野区の資料が7号(上部直径21cm)以上、金沢市の資料が直径30cm以上と書いています。資料により差があるため、苗の大きさに合わせて余裕のある鉢を選んでください。中野区の資料では、鉢植えは過湿になりやすいため2年ごとに土を入れ替えるのが目安とされています。
植えて間もない若木は、実をつけさせるより株を大きく育てることが優先です。資料の記載は次のとおりです。
花芽の摘み取りは、花芽がはっきり見える落葉後から春先にかけて行うと分かりやすくなります。10月の時点では、新しい枝が充実してきたかどうかを観察しておく程度で十分です。樹齢ごとの剪定の考え方は樹齢別の剪定をご覧ください。
秋は気温が下がり、蒸発量も減るため、夏のように毎日必要とは限りません。それでも鉢植えは土が少ないので、表面が乾いたらたっぷり与えるという基本は変わりません。水のやりすぎによる過湿も根の傷みの原因になりますので、土の中の湿り具合を指で確かめてから与えてください。庭植えは、植え付け後1〜2年の若木や、雨の少ない日が続いた時に補います(水やりのコツ)。
肥料は、お礼肥えを9月までに済ませていれば、10月に追加する必要は基本的にありません。中野区の資料にある通り、若木(1〜3年)は肥料のやりすぎに注意が必要で、秋田県の資料でも、植えてから2〜3年は春先にごく少量(軽くひとつまみ程度)を施す程度とされています。休眠期の基肥(寒肥)は12月以降の話です。詳しくは肥料の与え方へ。
金沢市の講座資料では、農薬を使う場合は「果樹・ブルーベリー用」と表示されたものを選び、説明書の範囲を超えて使わないこと、水和剤などには展着剤を加えることが示されています。秋田県の資料には、定期的な防除が必要な病害虫は特にないとされており、葉が混み合っていないか、虫が付いていないかを見回り、必要なときだけ対処する考え方で十分です。病気と害虫の見分け方は病気対策と害虫対策にまとめています。
秋田県の資料には、積雪による枝折れを防ぐため、木が小さいうちは支柱に枝を縛りつけ、成木は全体を縄で束ねておけば積雪に耐えられるとあります。北海道の指針でも、幼木は多雪地帯で縄などで冬囲いをするとされています。実際の作業は雪が降る前に行うので、10月のうちに支柱と縄を用意しておきましょう。
前の月は9月の作業、次の月は11月の作業です。全体像は年間カレンダーでご確認ください。
ブルーベリーの1月は休眠期。冬の剪定のコツ、雪の多い地域の枝折れ対策、肥料の準備を、家庭栽培(鉢植え・庭植え)の方向けに、自治体や農業試験場などの公開資料をもとに、わかりやすくていねいに解説します。
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