ブルーベリーの1月の作業|冬の剪定と雪対策、肥料の準備
ブルーベリーの1月は休眠期。冬の剪定のコツ、雪の多い地域の枝折れ対策、肥料の準備を、家庭栽培(鉢植え・庭植え)の方向けに、自治体や農業試験場などの公開資料をもとに、わかりやすくていねいに解説します。
読む →9月のブルーベリーの作業を、お礼肥え、夏剪定の仕上げ、水やりとマルチ、病害虫の見回り、秋植えの準備に絞って解説。鉢植えと庭植えの違いも紹介。公的機関の資料に基づく月ごとの具体的な作業を、チェックリスト付きでわかりやすくまとめています。
9月のブルーベリーは、早い品種の収穫が済み、ラビットアイ系の収穫も終盤を迎える時期です。ラビットアイ系の収穫期は資料によって「8月上旬〜9月中旬」「7月下旬〜9月下旬」などとされており、品種によって幅があります。収穫が済んだ株は、来年の実をつくるための準備に入ります。この月にやることは多くありませんが、お礼肥え・夏剪定の仕上げ・水切れの防止の3つを押さえておくと、翌年の実つきに差が出ます。この記事では9月の具体的な作業だけをまとめます。秋から冬全体の流れは秋冬の管理で解説しています。
9月にまだ実が残っているのは主にラビットアイ系です。宮城県の資料(ラビットアイブルーベリーの有望品種)には、品種ごとの収穫期間が次のように示されています。気候や年によって前後しますので、あくまで目安として、実の色づきを見ながら判断してください。
| 品種 | 収穫期間(宮城県の資料) |
|---|---|
| パウダーブルー | 8月上旬〜9月中旬 |
| ビッグオースチン | 7月下旬〜9月中旬 |
| ブライトウエル | 8月上旬〜9月中旬 |
| バルドウイン | 8月上旬〜9月上旬 |
収穫が終わった株から順に、夏剪定とお礼肥えに進みます。まだ収穫中の株がある場合は、収穫を優先し、作業は実を取り終えてからにしましょう。収穫のタイミングの見分け方は収穫の時期で解説しています。
お礼肥えとは、実をつけて消耗した株に収穫後に与える肥料のことです。中野区の配布資料(ラビットアイ系の育て方)では、「実を収穫した後の9月にお礼肥えを施す」とされ、同じ資料では7月中旬から8月いっぱいは施肥をしないと書かれています。一方、東京都の研究資料(ティフブルーの養分吸収の調査)では、窒素とカリの肥料を基肥(3月)で2/3、礼肥(8月)で1/3に分けて施しています。山口県の栽培指標でも、ラビットアイ系では礼肥を年間施肥量の25%とし、施肥時期を8〜9月としています。つまり、地域や品種、収穫の時期に合わせて8月下旬〜9月に少量与えるのが一般的な考え方です。
ここで大切なのは、量を控えめにすることです。お礼肥えは「年間の施肥量の一部」であり、山口県の例では4分の1にあたります。1回で多くやる必要はありません。ブルーベリーは酸性の土を好み、肥料に敏感な果樹です。配布資料でも、土をアルカリ性にしてしまう肥料に注意し、市販の「ブルーベリーの肥料」を使うよう勧めています。同じ資料には、植え付け時は株から離れた鉢のへりに肥料を埋め込むとも書かれています。
肥料の種類については、住宅向けの園芸資料(ホームセンターの栽培解説)に「秋口と春先に、固形の発酵油かすと骨粉を与える」という記載があります。分量は示されていないため、使う製品のパッケージに書かれた量を必ず守ってください。年間を通じた肥料の考え方は肥料の与え方にまとめています。
中野区の資料では、夏剪定は「実の収穫が終わったらすぐ」行うものとされています。春に勢いよく伸びた上向きの枝を切り詰め、伸びすぎた枝も整えます。この資料には、切った枝の先に花芽ができるため翌年の収穫には影響しない、という説明もあります。9月に入っても夏剪定が済んでいない場合は、早めに済ませておきましょう。
反対に、花芽がつき始めた枝先を大きく切り戻すのは避けましょう。冬剪定の資料では、花芽は枝先につくため切り詰めないと説明されています。9月は混み合った部分を間引く程度にとどめ、本格的な整枝は休眠期(12〜2月)に回すと考えやすくなります。剪定の基本は剪定の基本、樹齢別の考え方は樹齢別の剪定を参照してください。
ブルーベリーは根が浅く、乾燥を嫌う果樹です。栽培解説では、梅雨明け後から盛夏にかけて特に水切れに注意するよう書かれています。9月は暦の上では秋でも残暑が続く年が多く、鉢植えは土の量が少ないため、夏と同じ感覚で土の乾き具合を確かめてください。目安は「表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり」です。庭植えは、植え付けから日が浅い株を中心に、雨が少ない日が続いたときに水を与えます。詳しくは水やりのコツへ。
株元のマルチは、乾燥と雑草を防ぐために役立ちます。長野県の資料では、おがくずやチップ、もみ殻などを厚さ10〜15cm、樹冠の下1m程度に敷くとされています。宮城県の資料でも、浅根性のため株元に有機物のマルチを施して過乾湿と雑草を防ぐことが勧められています。薄くなったマルチは、この時期に補っておくと安心です。方法はマルチングの方法で紹介しています。
配布資料に挙げられている病気は、うどん粉病、黒星病、灰色かび病、斑点病、害虫はアブラムシ、エカキムシ、ケムシ、アオムシ、ナメクジです。家庭で目立つのはケムシ類で、栽培解説にはダントツ水和剤やベニカベジフルスプレーを使う例が出ています。使うときはラベルの使用基準(対象作物、希釈倍率、使用回数、収穫前日数)を守ってください。農薬が必要かどうかの判断も含め、害虫対策と病気対策で整理しています。
秋田県の資料には、定期的な防除が必要な病害虫は特にないという記載もあります。ただし、急に株が弱った、収穫前に激しく落葉した、といった異変があれば、地域の普及センターや農業試験場に相談するよう勧められています。
植え付けの適期は資料によって異なります。秋田県の資料は「晩秋から春」、山口県は「春または秋」、金沢市の講座資料は「秋〜春」としていますが、北海道の幼木期の栽培指針では「秋植えは凍害の危険があるため春先の休眠期に定植」とされています。つまり、寒い地域では春植えが無難です。9月は苗の予約や用土の準備に充てるのがおすすめです。
用土の目安は、秋田県の資料でハイブッシュ系の好適pHが4.0〜5.2程度、長野県の資料では4.3〜4.8、ホームセンターの解説では4.0〜5.0です。中野区の資料では、鉢植えの土は「pH5.0前後」で、ブルーベリー専用土か、市販の培養土にpH未調整のピートモスを混ぜるとされています。ピートモスは乾いたままだと水をはじくので、秋田県の資料にあるとおり事前にバケツでよく湿らせて使いましょう。詳しい手順は鉢植えの植え付けと庭植えの植え付けに載せています。
前の月は8月の作業、次の月は10月の作業です。1年全体の流れは年間カレンダーで確認できます。
ブルーベリーの1月は休眠期。冬の剪定のコツ、雪の多い地域の枝折れ対策、肥料の準備を、家庭栽培(鉢植え・庭植え)の方向けに、自治体や農業試験場などの公開資料をもとに、わかりやすくていねいに解説します。
読む →ブルーベリーの2月は寒肥と休眠期の点検の月。肥料のやりすぎを避ける目安、越冬害虫の探し方、春の植え付け準備を、鉢植えの人・庭植えの人それぞれの場合に分けて、自治体や農業試験場などの公開資料をもとにまとめました。
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